がん治療と歯科受診 事前の歯科治療で痛みを防ごう
気分が落ち込んだり、抗がん剤治療の副作用で食欲が落ちやすい時期です。口内炎や虫歯を防いで、必要な量をしっかり食べたいですね。
気になる方は、抗がん剤治療の前に歯科受診をしてみてください。事前ケアをすることで、食べることに加えて、治療を最後まで予定通りに進められる可能性が上がります。
歯科受診した方がいいかどうか、どこに受診するのかわからない場合は、受診している病院で相談すると教えてくれます。
抗がん剤治療をする方へ、歯科受診のタイミングは大きく2つです。
- 歯が痛くなったとき
- 治療上必要なタイミング
1 がん治療中に歯が痛くなったら?
まず、がん治療を受けている病院に相談してください。痛みが酷い時は、痛み止めを飲んでいいのか、痛み止めの種類についても聞いてみると安心です。担当チームが丁寧に答えてくれます。
2 お薬の種類によって、歯科受診が必要な場合があります
まずは、歯や歯茎の治療のお話です。口の中の状態によっては、事前に歯科受診を勧められる場合があります。
- 事前に虫歯治療や、感染の原因となる合わない入れ歯の調整、口腔カンジダの治療をしておくことで口のトラブルを減らして、予定通りに治療を最後まで続ける可能性が上がります。また、口をきれいにしておくことで、誤嚥性肺炎のリスクを下げる可能性があります。
2つ目は、お薬の副作用ケアの話です。治療しながら歯科受診が必要になる場合があります。自分のケースが当てはまるかも、と心配でしたら自分が受診している病院に相談してください。個別にネットで質問をするよりも確実です。
- 乳がん骨転移に対して使用する骨吸収抑制薬では、顎の骨が壊死する副作用があることがわかっています。合わない入れ歯、虫歯、抜歯などが原因になることがあります。事前の歯科治療と経過観察が大切です。
- ホルモン剤を使用することで骨粗しょう症が進行することがあり、骨吸収抑制剤を使用する場合があります。その場合も歯科受診を勧められることがあります。
情報引用元
患者さんのための乳がん診療ガイドライン2019の内容をまとめました。詳細はこちらからご覧いただけます。
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