がん治療と食事のこと 今わかっていることをしっかり知ろう

がんに効く食事、再発予防に効く食事はありますか?とよく質問をいただきます。正直なところ、効く、というものは無さそうです。特定の食事が”病気に効く”ならば、治療に採用されますが、今のところそれはありません。

とはいえ「なんでも、バランス良く、美味しく食べて。特にだめなものは無いよ。」と病院で言われても、それでも何か無いか探したくなりますよね。そこで、ぜひ、ここを読んでみてください!をまとめました。

ネット上にもたくさんの情報がありますが、まずはここから。がん患者さんの食事について、患者さんのための乳がん診療ガイドラインに沿ってまとめてみましたので、ご覧ください。

よくある質問
  1. 患者さんのための乳がん診療ガイドラインって何?
  2. 食事や生活習慣について
  3. 不安な時は相談してみよう 相談先リスト

1 患者さんのための乳がん診療ガイドラインって何?

これは日本乳がん学会が、今のがん診療について説明をしています。全ての乳がん患者さんに対し、今わかっていることや、行われている治療について、医療側からの情報をまとめています。よく質問されるトピックごとにわけて、とてもわかり易く書かれています。

書いているのは、医師・薬剤師・看護師・患者さんの支援を専門に行う人たちです。実際に患者さんと接している専門家たちが何度も会議を重ねながら、じっくりと作り上げています。

2019年版の目次は以下の通り。原因と予防から検診、がんと診断されてからの流れ、治療、治療中に患者さんが体験する副作用などについて書かれています。乳がんのことが知りたいと思ったら、一番最初に読んで欲しい一冊です。

  • 原因と予防について
  • 乳がん検診と診断の進め方
  • 乳がんと診断されたら
  • 初期治療を受けるにあたって
  • 初期治療後の診察と検査
  • 再発・転移の治療について
  • 薬物治療について
  • 療養上の諸問題について
  • 若年性のがん・男性乳がんについて
  • 付1.初期治療として使用される主な治療
  • 付2.転移・再発治療として使用される主な治療

内容は、すべて以下のリンクから読むことができます。

患者さんのための乳癌診療ガイドライン2019年版

2 食事と生活習慣について(内容の一部まとめ)

上で紹介したガイドラインの中の内容から、一部をまとめてみました。

その1:肥満はあまり良くないこと

  • 治療で太りやすくなることがあります。食事運動で体重コントロールを心がけて。
  • 治療後に5キロ以上太ると、がん死亡リスクが1.6%増えるというデータも。
  • 乳がん発症時、つまり最初に乳がんになったときに肥満かどうかが再発する確率を上げるかどうかは、まだわかっていないようです。

 

その2:脂肪摂取は乳がんを招く?

  • 殆どの研究では、脂肪の摂取と乳がん再発のリスクの関係性は認められません。
  • ただし、脂肪はカロリーが高く太りやすいので、程々に。

 

その3:お酒を飲んでもいいですか?

  • 飲酒は、乳がん発症のリスクを上げることは確実ですが、患者さんの飲酒が再発や死亡率を上げる可能性は低いようです。とはいえ、他のがんのリスクも上がりますので、飲酒も程々に。

 

その4:乳製品は食べてもいいですか?

  • 研究によると、乳製品の摂取が再発と死亡率を上げるという確かな結果は出ていません。
  • 乳製品をやめるよりも、肥満にならないように総カロリーに気をつけて。
  • 最近は、乳製品を取る人のほうががん発症リスク(乳がんになるリスク)が低いという研究も出てきました。

 

その5:大豆は食べてもいいですか?

  • 大豆に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンに似ていることから乳がんの再発リスクを上げるのではないかと心配される方がいます。
  • 研究によると、大豆を食べることは再発予防に効果的。ただし、再発予防目的でサプリメントなどを大量に摂取するのは、安全性が確認されていません。大豆食品からコツコツとりましょう。

 

その6:タバコと乳がんは関係あるの?

  • タバコは乳がん発症リスクを上げることは確実です。
  • タバコと乳がんの再発リスクに関しては、よくわかっていません。
  • しかし、タバコ自体が寿命を縮めることはわかっています。死亡リスクも高くなりますので、禁煙を強く推奨しています。

 

その7:運動をしよう

  • 運動すると、乳がんの再発リスクは下がることがわかっています。
  • 無理のない範囲で体を動かしましょう。

 

その8:ストレスと乳がん

  • ストレスと乳がん発症リスク、再発リスクの関係性は明確になっていません。
  • しかし、毎日の生活の上でストレスや心配事が多いのは、辛いことです。心配なことを解決するサポートもありますので、自分で溜め込まずに相談をしましょう。

3 不安な時は、相談してみよう

気持ちがついていかないときや、気持ちが辛いときは、担当の医療チームに遠慮なく伝えてください。

病気や治療、これからのことなどで、不安になったり戸惑うのは、正常な心の反応。不安についても、乳がん診療ガイドラインに書かれています。まずは担当の医師・看護師・薬剤師さんに話してみてください。

 

その他、誰でも相談できる相談窓口があります。
〈医療機関や学会,患者団体などが運営しているホームページ〉

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