専門家に聞いてみよう② 痛みをケアする薬剤師 緩和薬物療法認定薬剤師の石塚さん

薬剤師さんは、薬と症状の専門家です。お薬をわたしてくれるだけではないのです。副作用と上手く付き合うなら、辛い時に頼りになる存在です。

薬剤師さんが何を考えて、どんなことをサポートしてくれるのか。痛みを緩和する緩和薬物療法認定薬剤師、感染症対策の抗菌化学療法認定薬剤師、薬剤師さんを育てる認定実務実習指導薬剤師の3つの資格を持つ石塚さんに聞いてみました。

 

自己紹介をお願いします

こんにちは。薬剤師の石塚です。私の専門分野は、感染症と緩和治療です。製薬会社と総合病院の薬剤師を経験して、今は訪問薬剤師(薬剤師がご自宅に訪問してサービスを提供)をしています。地域で患者さんの役に立つ薬剤師を目指しています。また、薬剤師同士のつながりを育てて、みんなで患者さんをサポートできる仕組み「くすりmate」を運営しています。

 

薬剤師さんとして、どんなお仕事をしていますか?

感染症の対策と、痛みの緩和を専門としています。

感染症の対策は、バイ菌を広げないための予防対策と、バイ菌に感染した後の治療対策の2つに大きく分かれます。予防は誰でもできる簡単なことですが、ちょっとしたポイントもあります。また万が一感染症になってしまったら、一人で我慢しているだけではとても危険な状態になることもあります。

おくすりを飲んだり、注射したりする治療をタイミングよく行うことが重要です。これらが耐性菌(くすりが効きづらい菌)を作らない方法であり、未来の子供たちが感染症に苦しまない世の中にするために、今われわれに求められていることです。

緩和治療では、痛みを楽にするお手伝いをしています。痛みの原因、痛みの程度をお聞きし、日常生活を自分らしく過ごすための適切なお薬選びのご相談をさせていただきます。時に、眠たい、気持ち悪い、などの副作用が出る方もいますが、少しの工夫で軽減する方が多くいます。

 

痛みって、どうやって説明すると伝わりやすいですか?
  1. 痛みは主観的。相手には伝わりにくい。
  2. それを伝えやすくする方法の一つ、「11段階の数字」
  3. 痛みは伝えていいことです。伝えてくれると、医療者は解決方法を見つけやすくなります。

「痛み」は主観的なものであり、「すごく痛い」「あんまり痛くない」と感じているのは、患者さん自身です。 他の人からは目で見えないですし、気づきにくいものです。 そこで、どの様に伝えることが適切でしょうか。「すごく痛い」と言っても、「我慢できるくらいの痛みか」「生活に支障がでるほどの痛みか」は、相手には分かりづらいです。

この曖昧な痛みを、できるだけ医療者に正しく理解してもらう方法として今最も使われている表現が、「11段階の数字(0~10)」で伝えるということです。 「今は座っている時は胸が5くらいの痛みで、歩くときは8くらいまで痛くなります。昨日から痛み止めの薬を飲み始めて少しよくなりました」

いかがですか?より具体的に痛みの様子が理解できると思います。 数字は主観を客観的な指標に置き換えてくれて、相手にもある程度理解し易い表現となります。 (0が全く痛みがない状態で、10が想像する中で最大の痛みです) ←医療者により少し表現が異なります 痛みを適切に伝えることは、痛みを改善することに繋がります。

あなたの痛みの報告、医療者は待っています。

痛み止めは使いすぎると良くないと聞きますが、本当ですか?
  1. 痛み止めは、痛みと副作用のバランスを考えて医師や薬剤師が使用回数と量を決めています。
  2. 飲まな過ぎることも、飲み過ぎることも良くないです。
  3. 処方された量では少なく感じる、多く感じる場合は、薬剤師さんに相談してください。
痛み止めのお薬を、医師や薬剤師から説明された回数以上を自分の判断で飲むことは、副作用が強くなるためお勧めできません。
痛み止めの薬と一言で言っても、大きく分類しても5種類以上あります。 もっと細かく分類すれば、10種類以上になります。 そのため副作用も種類によって様々で、胃障害、肝障害、眠気、吐き気、便秘などが代表的です。 ただ、医師や薬剤師から説明された飲み方を適切に守ることで、この様な副作用を最小化し、痛みを抑える効果を最大化することができます。
飲まな過ぎることも、飲み過ぎることも良くないです。つまり、あなたの「痛み」に合わせた「バランス」が大切ということです。

この質問に答えてくれた石塚さんは、薬剤師同士のつながりで困りごとを解決するくすりmateも運営しています。


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