がんの治療を考える時、補完代替医療に興味を持つ方もいます。でも、標準的な治療を避けることが患者さんにとって良くないかもしれないと心配するのは普通のことです。ここでは、患者さんが補完代替医療に頼るのを再考してもらうための優しいアドバイスをいくつか紹介します。

1. 正確な情報を共有する

患者さんに、信頼できる情報を提供しましょう。科学に基づいた治療と補完代替医療の違いについて話し合い、がん治療における最新の情報を伝えます。

厚生労働省eJIM | 「統合医療」情報をエビデンスに基づいて紹介[一般]

「統合医療」情報発信サイトは、民間療法をはじめとする相補(補完)・代替療法*と、どのように向き合い、利用したらよいのかどうかを考えるために、エビデンス(根拠)に基づいた情報を紹介しています。決して個人の責任で実施するさまざまな療法を制限するものではなく、また特定の療法を勧めるものでもありません。 ※相補(補完)・代替療法:近代西洋医学と組み合わせられる各種療法

2. 患者さんの気持ちを大切にする

患者さんが補完代替医療に興味を持つ理由を聞き、その不安や希望に耳を傾けましょう。患者さんが何を求めているのかを理解することが大切です。

3. 医師と相談することを勧める

患者さんに、医師や専門家と話をすることを勧めましょう。補完代替医療についての質問や心配事を医療チームと共有するようにアドバイスします。

4. 心のサポートをする

患者さんが治療選択肢について不安を感じていたら、感情的な支援を提供しましょう。カウンセリングやサポートグループの紹介も役立ちます。

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5. バランスの良いアドバイスをする

補完代替医療を完全に否定するのではなく、安全に取り入れる方法について医療チームと相談することを勧めます。

6. 標準治療の重要性を伝える

  • 標準治療のメリットと、それを避けるリスクについて説明しましょう。がん治療における標準治療の役割について話します。

7. 誤解を解く

  • 補完代替医療についての間違いや誤解を明らかにし、正しい情報を提供します。これについては、一般の方には難しいかもしれませんので、がん相談支援センターや主治医をはじめとする医療チームと相談するのが良いのではないでしょうか。

まとめ

補完代替医療への関心を否定するのではなく、患者さんが情報に基づいた選択をすることをサポートしましょう。患者さんが補完代替医療に興味を持つ理由を聞き、その不安と希望をよく知ることが、適切なサポートを提供するうえで非常に重要です。患者さんが自分の治療について納得し、医療チームと協力して最適な治療計画を立てられるように助けることが大切です。

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