がんと診断されてから色々と知りたいことが出てきた頃、窓口の種類が多くて困った患者さんのお話を聞きます。がんに関する窓口がたくさんあるのは、それだけ専門性が必要な分野ゆえとも言えます。とはいえ、窓口の名前から中身が想像しにくいこともあり困ってしまうと思います。

ここでは特に、最初の頃にお世話になる方が多い3つの窓口「セカンドオピニオン外来」「がん看護外来」「がん相談支援センター」のそれぞれの役割と違いについて説明します。

セカンドオピニオン外来では、主治医以外の医師に診断を受けられます

  • 役割: セカンドオピニオン外来は、主治医以外の医師の意見も聞くことで、視点を変えて情報を収集することができる外来です。かかりつけの治療を行っているところとは違う医療機関で、自分の病気についての医学的評価を受ける外来です。
  • 内容: 医師が患者の診療情報を基に医学的判断を行い、診療方針や治療オプションに関する意見を提供します。セカンドオピニオンは医療行為の一部として位置づけられます。
  • 報酬: 通常、診察料や検査料などの医療費がかかります。これは全額自費(保険適応外)で、金額は数万円が一般的です。

セカンドオピニオンを実際に使う方法はこちらをご覧ください。

がん看護外来は、専門性の高い看護師が困っていることを具体的に解決するサポートをします。

  • 役割: がん看護外来は、がん患者に対して専門性の高い看護師が、相談対応、指導、ケアを提供する場所です。特に、専門的な知識や技術を持った看護師が、通院治療中の患者さんやご家族からの療養生活上の相談受け、 医師や薬剤師・栄養士・医療ソーシャルワーカーと連携を取りながら、患者さんの生活をサポートしていきます。
  • 内容: 看護師はがん患者の特別なニーズに対応し、病状の理解や治療に関する情報提供、生活の質の向上をサポートします。提供する内容によって保険診療と保険適応外があり、お金がかかります。
  • 役割について: 症状管理、副作用の対処、栄養指導、心理的支援などがあります。がん看護外来の対応している内容を確認後、予約して受診する方法が一般的です。
  • がん治療に関する専門性の高い看護師の資格には、このようなものがあります。この看護師さんがいる病院を調べるには、がん情報サービスの病院を探す▶専門医療職、で探すことができます。
    • 日本看護協会 がん性疼痛看護認定看護師
    • 日本看護協会 がん放射線療法看護認定看護師
    • 日本看護協会 緩和ケア認定看護師
    • 日本看護協会 手術看護認定看護師
    • 日本看護協会 精神看護専門看護師
    • 日本看護協会 摂食・嚥下障害看護認定看護師
    • 日本看護協会 地域看護専門看護師
    • 日本看護協会 皮膚・排泄ケア認定看護師
    • 日本インターベンショナルラジオロジー学会・日本心血管インターベンション治療学会合同認定 インターベンションエキスパートナース

がん相談支援センターは、がんに関することを幅広く相談できる総合窓口です。

  • 役割: がん相談支援センターは、がん患者とその家族ががんと向き合い、信頼性のある情報を提供し、生活や治療選択に関する相談を受ける場所です。
  • 内容: 医学的な判断は行わず、相談者の状況や希望に応じて情報提供やサポートを行います。患者の「その人らしい生活」を尊重します。
  • 勧める場合: 時にはセカンドオピニオン外来やがん看護外来を勧め、適切なケアを受ける手助けを行います。

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